ヨーロッパ

ヴィクトリア時代の遺産、Digswell Viaduct (ディグスウェル高架橋)

2021/02/24

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建物

江戸(1603年〜1868年)

私の住む街の北に、ディグスウェル(Digswell)と呼ばれる地域があります。この地名は、歴史を遡ると11世期ごろには存在していた事がわかっていて、20世紀の前半に都市計画によってできた私の住む街より遥か昔から存在する歴史ある地域です。この辺りは古くからある煉瓦造りの大きな一軒家が多くあり、広大な草はらには放牧された牛がのんびりと草を食んでいる様な田舎であると同時に簡単には手が出ない高級住宅地でもあります。

 

このディグスウェルに高架橋が完成したのは1850年。長さは475メートル、高さは30メートルもあります。建設に使われた赤煉瓦は、この建設地で粘土を窯で焼いて製造されたそうです。ローマ水道をモデルにしたアーチ型の建築は、ウィリアム・キュービット(William Cubitt)という19世期に鉄道の建設に尽力した技術者がデザインしました。建設期間は2年間。すべて人力と馬力で行われたそうです。

 

高架橋のオープニングセレモニーでの面白い逸話があります。ヴィクトリア女王によって行われた完成式では、女王が鉄道に乗って高架橋を渡るのを怖がり、馬車で反対側まで移動して鉄道に再乗車したというものです。実は様々な資料にも記されたこの逸話の真偽は少し曖昧なところもあるのですが、約170年ほど前、世の中に鉄道というものが登場してやっと本格的に発展し始めた時代に、女王が蒸気機関車でこの高架橋を渡るのを怖がったのも理解できる気がします。もちろん今は快適な電車で、高架橋から見下ろす景色はちょっとした楽しみでもあります。北に向かって左側にはのんびりした放牧地、右側は羨ましいほど大きなお庭のある煉瓦のお家や小さい公園、テニスコートなどがが見えます。近くには、東西に流れるミムラム川(River Mimram)も流れています。

 

現在は、歴史的な価値のある建築物としてグレードⅡリステッドに指定されています。当初使われていた赤煉瓦は老朽化により、1930年代に強度のあるブルー・エンジニアリング・ブリックで補強する大工事が行われました。現在の電車の線路がひかれたのは1970年代だそうです。

 

 

 

写真

高架橋を渡っている時に見下ろす景色
初めて高架橋を目にした時の写真
高架橋のふもとの草原でのんびりしていた馬たち

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獲得地域遺産

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