はじめに…
諏訪円卓会議は、「諏訪のたね プロジェクト」に名前を変えてスタートします。「たねプロ」と略します。たねプロの第一回目の会は、ゲストに伊東豊雄さんと藤森照信さんをお迎えし、7月19日(土)に茅野市で開催されます。開催に合わせて、諏訪のたねスカラシップを設立しました。諏訪で諏訪を学ぶ学生を支援していく試みです。みなさまのご協力をお願いします。
諏訪のたね プロジェクト 第1話
“建てもの” の 向こう側には 諏訪 がある
〜これからの諏訪式。〜
「諏訪湖を挟んで上社側から藤森照信さん、下社側から伊東豊雄さんという現代日本を代表する建築家が同時期に輩出されたことは興味深い」〈『諏訪式。』P163 〉
諏訪が生んだ対照的な二人の建築家は、建築界を超えて広く知られる。それは、お二人が巨大な都市を作り出した近代建築の「向こう」を見据えているからではないだろうか。異なる歴史的背景を持つ「諏訪人」のお二人が焦点を合わせた眼差しの先には何が映っているのだろう? 太古より人の暮らしと不可分の建築は、新たな人の暮らしや繋がりを生む可能性に満ちている。新しくて懐かしい「はじまりの予兆」を諏訪から考え、対話によって深めたい。(小倉)
伊東豊雄 <ゲストスピーカー>
1941年生まれ。父の郷里の長野県下諏訪町で育つ。中学校3年生の途中で上京。東京大学工学部建築学科卒業。主な作品に、「下諏訪町立諏訪湖博物館」、「せんだいメディアテーク」、「まつもと市民芸術館」、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」、「台中国家歌劇院」(台湾)、「EXPOホール」など。日本建築学会賞、ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、プリツカー建築賞など受賞。
藤森照信 <ゲストスピーカー>
1946年長野県茅野市生まれ。建築史家 建築家 東京都江戸東京博物館館長、東京大学名誉教授 工学院大学特任教授
『日本の近代建築 上・下』(岩波書店)『建築探偵の冒険 東京篇』(筑摩書房)『茶室学講義―日本の極小空間の謎』(角川文庫)『藤森照信作品集』(TOTO出版)など著書多数。建築作品として〈神長官守矢史料館〉〈近江八幡ラ・コリーナ草屋根〉〈多治見市モザイクタイルミュージアム〉など。近年は国内外にフリースタイルの茶室を制作している。
小倉 美惠子 <聞き手>
1963年 神奈川県川崎市宮前区土橋生まれ。 文筆家・ささらプロダクション代表、諏訪円卓会議コアメンバー。アジア21世紀奨学財団、ヒューマンルネッサンス研究所勤務を経て、2006(平成18)年に(株)ささらプロダクションを設立。2008年映画『オオカミの護符』で文化庁映画賞文化記録映画優秀賞他受賞。2011年「オオカミの護符」を新潮社より上梓。2017年川崎市文化賞受賞。2022年「諏訪式。」を亜紀書房より上梓。
🍀🍀🍀 🍀🍀🍀 諏訪のたね スカラシップ(奨学制度) 🍀🍀🍀 🍀🍀🍀
私たちは諏訪で学ぶ学生を応援しています。
ライフプラザ マリオ(岡谷市・茅野市) ささらプロダクション(神奈川県 川崎市)
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諏訪のたね スカラシップとは?
〜異なる価値観が共存していく “たね” を諏訪から育む〜
◆ ご支援金の50%を諏訪内外からお招きする学生(大学生以下、毎回10名まで)の参加費、宿泊費などの経費に充てます。
◆ 奨学生が招待最多人数に満たない場合や余剰支援金が生じた場合は、次回以降の会に繰り越して利用させて頂きます。
🍀 奨学生(参加費無料)には、主催者が用意した質問に答えながら、
”たねプロ” レポートを提出して頂きます。
諏訪は独特な風土を元にして産業と文化をそのどちらかに偏ることなく起こしてきた町です。相容れないと思えるような異なる価値観さえも共存させてきた不思議な土地柄です。その理由には諏訪に集い、諏訪を学ぶ人たちを分け隔てなく地元の方々が応援してきたことがあるのではないでしょうか。
ぜひ諏訪で学ぶ学生をご支援ください。貴重なゲストの話を聞く機会をご提供ください。たとえ一人でも、一社でも諏訪のみならず、諏訪の外からも名乗りを上げてくださることを願っています。