地域 神奈川県川崎市宮前区

【20250412】「一枚の畑から」

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植物・農作物

令和(2019〜)

四月十二日 土曜日    天気:晴れ

 

はじまり

今年度から「一枚の畑」の一畝をお借りして、自然農での作物の栽培に挑戦する。その足掛かりとして、まずは皆で種を持ち寄り、どのように自分たちの畑を作っていくのか、お互いにアイデアを共有した。育てたい野菜、作りたい料理、それぞれの願いに想いを馳せ、想像を膨らませるのはとても楽しい。また、今年は活動の様子を、写真や映像で記録する。映像を撮ることには慣れていないけれど、私たちがどのような時間を過ごしたのか、気張らず、ありのままに記録していきたい。

 

畑へ

収穫した野菜で美味しいごはんが食べられたらいいな、とやる気が湧いてきたところで、早速畑に向かう。以前訪れたのは2月であったが、その時とは比べものにならないほど、緑が増えていた。一つの畝に複数の種類の植物が仲良く同居していて、なんとも微笑ましい。畑をぐるりと一周し、特に印象的だったのは〈スナップエンドウのつる〉だ。自ら手を伸ばして倒れまいと網につかまる、その姿をじっと見ていると、じわじわとスナップエンドウへの愛着が芽生えてくる。このようなことには、意外と畑を手入れする人よりも、収穫する人の方が気づきやすいそう。とはいえ、私は定期的に畑に関わる中でも、宝探しをするような気持ちはいつまでも忘れずにいたい。

 

土づくり

次に、育苗のための土づくりに取り組んだ。畑の土をふるいにかけ、そこにコンポストと籾殻燻炭を混ぜていく。土のにおい、ふかふかとした手触り、ふるいにかけられる音。私の五感があらゆる角度から刺激される。土が用意できたら、ようやく種を蒔いていく。今日植えたのは、小松菜・トマト・バジル・サラダミックス・ナス。種に土の布団をかけながら、元気に育ちますように、と願いを込めた。

 

生姜

最後に生姜を植えた。土を掘り(ざくざくという音が心地よい)、芽を上にして寝かせる。生姜一つが隠れるくらいの土を被せて、その上は成長するための空間をあけておく。その後、育つ度に土を被せていくのだが、この少しの手間を経ることでさらに愛着が湧いていきそうだ。

 

まとめ

・育苗用の種を植え付けている時間だけは、普段の生活での考え事を畑の外に置いて、頭を空にして没頭できる。

・畑を始めると、心も性格も穏やかになる。

・普段、自分は社会と上手く繋がることができているのだろうか、と感じることもあるが、この畑で生み出された種を後の世代に手渡していくことで、自分の営みが誰かの何らかの営みに繋がっていると実感できる。

 

畑に向き合うことで、自分自身の暮らしや気持ちに立ち返ることができた一日であった。まだまだ私たちの畑・野菜づくりは始まったばかり、皆で無理なく、しかし少しずつ気にかけながら、「一枚の畑から」の活動をより有意義なものにしていきたい。

 

2025/04/15  中村日南

写真

帽子を被ったスナップエンドウ
必死でつかまるスナップエンドウ
生姜の寝床作り
育苗第一号
2025/04/15

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