前回(4/12)の一枚の畑で種を蒔いてから、ソワソワしながら畑に向かった。自分の日常の中に、「ヒト以外のいのちを気にかける」という感覚を持ちながら、過ごしていた1ヶ月だった。
いのちを気にかける
今日は、購入してきていただいたナスとトマトの苗の定植、オクラと大豆の直播、サラダミックス苗の定植、そしてそら豆の収穫を行った。
まず畑を見て、緑が増えていることや、前回とは異なる草が生えていることに気づいた。そして、前回はネットの半分ほどまでだったスナップエンドウのツルが、ネットのいちばん上まで伸びていた。畑が確かに成長していることを感じると同時に、自分たちが蒔いた種がうまく育っていない。虫に食べられていたり、水を含みすぎて腐ってしまっていたりしていた。「これも現実」という由井さんの言葉に、思わずハッとさせられる。
もう一つ印象に残ったのは、蚕豆のフカフカのベッド。サヤを開けると、まるで綿のようなふわふわの繊維に包まれた、ツヤツヤの蚕豆が現れた。
種を蒔き、苗を定植しながら、「大きくなれ」と両手を添えて願いを込める。その思いが伝わっているのかはわからないが、「芽は出るだろうか」「ちゃんと育ってくれるだろうか」と気になる。このソワソワした気持ちや不安を抱きながら、ヒト以外の“いのち”を気にかける日々が、自分にどんな変化をもたらすのか。これからゆっくり探っていきたい。
最後の感想を話す時間では、10年後の自分についてそれぞれが語り合った。そして由井さんから、「計画を立てすぎると偶然を見逃してしまう。偶然を享受していく」という言葉を受け取って、今日の活動は次回へと続いていく。
加藤伶奈