ご感想：下諏訪町映画会「ものがたりをめぐる物語」

３月４日に下諏訪町で「ものがたりをめぐる物語」前後編完結映画会が開催されました。アンケートに応えくださった方々のご感想をご紹介させて頂きます。当日は、下諏訪町をはじめ、岡谷市、諏訪市、茅野市、原村、富士見町などの諏訪圏のみならず、和歌山市からもお越しくださった方がいたようです。ありがとうございました。

　上映後のシネマセッションでは、会場のみなさんと映画を入り口として対話が繰り広げられ、下諏訪を様々な角度から見直す機会にもなったようです。改めて、主催の下諏訪町、下諏訪町教育委員会の皆様をはじめ、運営に携わっていただいた下諏訪みらい塾の方々にお礼を申し上げます。なお、ご感想は執筆者の意図を損なうことのないよう配慮し、抜粋、編集、加筆をしております。

時空を超えてつながる「縁」、「円環」を感じました。風土は自然や人の営み、歴史などと複合的につくられていることも感じました。シネマセッションでは、たくさんの考えを聞くことができよかったです。映画がさらに熟成されるように感じました。（諏訪市在住　６０代男性）

今、現在いのち在る自分は、ずっと昔からつないできてくれたいのち達すべてのものから頂いている存在なのだと感謝あるのみです。そして、これからのいのちにちゃんとつないでいかなくてはいけない責任を強く感じました。映画が終わったあとの話し合いがとても良かったです。（下諏訪町在住　６０代女性）

昔に戻りたいわけではない。さりとてこのまま進みたくはない。じゃあ、どうしようか…　ということでしょうか。現段階では何かに気づくきっかけを与えてもらったように思います。まだ行動に移せていませんが、気づくことで今までとは「違う見方」ができるのかなと思います。（茅野市在住）

映画のタイトルに魅かれて伺いました。映像が美しく、様々な祈りが形になったような映画に思えました。風土・伝統・文化…　そういうものの上に私たちは生きていますが、人も街も変わっていきます。自分の中に諏訪湖や八ヶ岳の風景が根付いていることを今日の映画会で改めて感じました。（岡谷市在住　５０代女性）

シネマセッションでの様々なご意見がとても面白かったです。陸前高田の埋め立てやビーナスラインの反対運動など、昔からあったのに今だに開発が止まらないというのは、何とも言えません。子供の頃は世の中って、良くなって行くものだと思っていましたが、今は逆です。（諏訪市在住　５０代）

すごく素敵な映画でした。諏訪清陵高校同窓会に関わっている者としてこの作品はぜひ、高校生、中学生などの若者に観てほしいと思います。上映などの機会を戴けると有難いのですが。自分では同窓会の中で母校支援、会員の交流のため、地域再発見のためのワークショップなども行っています。（茅野市在住　６０代女性）

仕事で東京から転勤で茅野に暮らし５年目になります。地域の魅力は外から来た人の方が感じるように思っていました。この素晴らしい映画は地元の方々にももっと観て頂き、諏訪の宝をずっと大切にして頂きたいです。（茅野市在住　５０代女性）

古いものがたりをメタファーにして現代を語ったのは、興味深い語りだった。未来を子どもたちに託したのかな？　もっと主張しても良いのでは。（下諏訪町在住　６０代男性）

スケールの大きな映画で、主張を押し付けることなく、映像も美しく感動しました。移住された方も言及しておられましたが、諏訪は神仏融合が起こった地でもあり、ともすれば対立軸（これ自体も西洋的思考）で考えがちな我々にとって大いなる示唆を与えてくれる土地であると思うのです。（和歌山市在住　６０代男性）

西洋文明が「人間」を基に据えているのに対し、日本は「風土」を拠り所にしてきたという話に得心が入った。日本人の赤面恐怖症や対人恐怖症は謙虚さや慎み深さを含んでおり、これを現代では欠点とされるが、むしろ自信を持っていいのではないかと嬉しくなった。語りと映像の美しさが印象的だった。流れ橋を黙々と作る人々の姿も。（諏訪市在住　６０代）

信仰の山であった愛宕山（陸前高田）が削られていく様が人間の都合で自然破壊につながる象徴に思えた。その反面、流されることを前提とした橋作りをしている姿を見て、自然と共存している様を風土として感じた。ビーナスラインの反対運動をされた青木先生（青木正博）の姿が懐かしかった。（下諏訪町在住　６０代女性）