2025. 5. 18(日)一枚の畑から
快晴からの曇り。夏の蒸し暑い日々を思い出すような日だが、まだまだ過ごしやい。小倉さんお手製のミントスプレーを首と足に付けて、ドクダミの花のチンキも付けて、いざ畑へ。ミントがすうっとして首が涼しい。これは夏の冷感スプレーにもなりそう。
●ナスとトマトの定植
今回は、購入していただいた苗を定植していく。前回、ポットに植えた種は出なかったよう。定植は、カンカン照りの日を避けて、曇りの日、夕方~次の日から雨が降るかなという日を狙って植える。根が張る前にカンカン照りだと、干からびてしまう可能性もある。野菜ごとの適正な時期はあるが、天気をみて、次の日の天気を確認して植える。人の都合に依らない。植えるときは、ポットごと土に植えてみて、土に埋まる高さを調整してから、スポッとポットを抜き、ポット型に空いた穴に苗を植え付ける。すると、ブレがないちょうどよい高さに定植ができる。むやみに穴を掘る必要もない。土をかける際は、水捌けがよくなるように、水がたまらないように、気持ち山になっているとよい。
●紐で結ぶ
苗が倒れないように支柱に固定する。支柱は苗の根っこに当たらぬように、斜めに突き刺す。支柱と苗の接点を紐で結び留める。八の字に紐を通し、少したるみをもたせて。簡単に紐が解ける結び方を教えてもらった。由井さん曰く、「ほどけやすさ」が大事という。今後の仕事のなかで、何本も何回ほどいていくことになる。その時に堅結びにしてしまうと仕事が進まない。苗も傷つけてしまうかもしれない。。ここでも時間軸が見えてきた。当然、植えた先の仕事を見据えて今の仕事もある。
●いこま畑の赤オクラ
3年前に自然農の畑で収穫し、種用に保存していたオクラの種を、みんなと植えた。その時には全く微塵も思ってもみなかった展開。こんなご縁となるなんて、本当に人生は分からない。「大きくなあれ」と声をかけて、みんなで気を送った。芽が出ますように。
●自然農の畝
不耕起栽培の自然農は、畝を耕さず、ずっと育てていく。雨風で崩れれば土を施し、夏の野菜、冬の野菜とローテーションをしながら、リレー栽培をしていく。単一作物の慣行栽培はふつう、作物の収穫後に葉や根を解体し、更地に戻し、(冬を越して、)春に耕し、畝を立ててまた新しい年がはじまる。はじまりとおわりがある。不耕起栽培の畝は、ずっと自然状態を保持しつつ、最低限の手を加えつつ、その土地の春夏秋冬を迎えながら、自然のままの土や団粒、草や虫との共生空間も含む畝を育てていく。おわりのない畝。由井さんが畑を始めたころは何も育たない土だったという。そこからこんな状態まで育ててこられた畝。畑は畑でも面白みがまた違う。おわりのない育てつづける畝は面白そう。
●つながり・記憶・食べること
今回、久しぶりの一枚の畑に参加させてもらった。「その日」だけの活動になってしまっていた昨年から、今は、途切れずに人や季節のつながりや時間の流れや手触りを持てている。というのも、最近、小倉さんや桃元子さんが共有してくださったドクダミの花の活用…チンキづくり。そのやり取りを見て、小学生の頃、遠足の際に持たせてもらった水筒にドクダミ茶が入っており、苦くてごくごく飲めず、友達の麦茶をうらやましく思ったことを思い出した。最近では、母はドクダミの葉を束にして乾燥させて、お風呂に入れている。
今日、一枚の畑を訪れ、お庭にドクダミの花がよく咲いていることに気づく。お宅にお邪魔すると、机の上に写真で共有してくださっていたチンキを準備してくださっていた。チンキづくりについてやり取りされていたことを思い出しながら、小倉さんお手製のチンキを塗らせてもらう。すると、幼い頃、火傷をした際に祖母が塗ってくれたムカデ油を思い出した。(みんなに話してみると知らない様子・・・あれ。)
ドクダミの手仕事から、季節感や草の効用、人とのつながり、暮らしの工夫という時間と空間の拡がり感じ、どのこととも自身がつながっていて、生かされているような感覚になる。今のことだけでなく、過去の記憶・体験にも生かされている。食べること、つくることの経験、食べさせてもらう、つくってもらった経験は、記憶に残りやすいのかもしれない。小さい頃の記憶は、細かいことは覚えていないことばかりだが、五感をつかったことはよくよく覚えている。
4年前のいこま畑の赤オクラも、品種の名前は忘れてしまったけども、畑でみんなと汗をかき、成長してきたオクラに目を輝かせて収穫し、生のオクラをポリっと食べた触感や風味は覚えている。見た、聞いたことよりも食べることが絡み、「だれかと共に」したことは、よく記憶に残るのだとしみじみ感じた。
●お昼ご飯(小倉さんお手製)
梅干し炊き込みご飯と蚕豆、きつねコロッケ、エンドウ豆と豆腐とえびあんかけ、きゅうりカブの浅漬け・・・本日も季節野菜のご馳走を沢山いただきました。今回も美味しいお昼ご飯をありがとうございました。ごちそうさまでした!
次は畑の野菜でご飯をつくるところからみんなと。梅仕事、青梅のしょうゆ漬けも💭
希如子